Sunday, February 2, 2014

14年1月沖縄県主要指標

先月の記事: 13年12月沖縄県主要指標

鉱工業生産の基準年が改訂された(H17→H22).
  • 主な変更点:
    • H22基準は,投資財(金属製品など)のウェイトが6%ほど上がり,消費財のウェイトが4%ほど下がった.
    • 産業分類に変更あり.
      • 統合: 化学工業 + 石油製品工業 -> 化学・石油製品工業
      • 分割: プラスチック製品工業がその他の工業から独立
      • 木材・木製品工業が在庫のみ秘匿に.木材の在庫溜まりすぎと本blogでつっこんだせいではないとは思うけど.
どのぐらい変わったか目で確認しよう.原系列と,低めのlambda(=16)のHP filteringを示しておく.青線が古い方,赤線が新しい方である.
沖縄の鉱工業生産指数, 青がH17基準のトレンド, 赤がH22基準のトレンド. 薄い線がH17原系列, グレー線がH22原系列. 出典: 沖縄県「鉱工業生産」

沖縄の鉱工業出荷指数, 新旧比較..

沖縄の鉱工業在庫指数, 新旧比較.
  • 重複している期間を比べると,生産指数は3.82%アップ,出荷指数は1.64%ダウン,在庫指数は4.83%ダウン.
    • リンク係数は,生産指数で+3.11%, 出荷指数で-1.13%, 在庫指数で-4.97%, となる.(X-ARIMAを使ってないので公式のとは少しずれがあるはず)
    • 相関係数(pearson)は,生産指数で0.887, 出荷指数で0.846, 在庫指数で0.825, となる.案外低め(?).
    • 前年同期比に直すと,相関係数は生産指数で0.922, 出荷指数で0.935, 在庫指数で0.952, となる.

前年同期比の違いを目視しよう.水準ではなく変化を見る場合は接続してもよいかもしれない(データ終期で差があるのはfilter特性+標本の違いな気がする).
鉱工業生産, 前年同期比.
鉱工業出荷, 前年同期比.
鉱工業在庫, 前年同期比.
在庫循環(のようなもの)も比較してみよう.横軸に生産・出荷どちらを取っても,13年頃からどちらの基準年でも不思議な動きをしている.(この手のdiagnosisに詳しくないのでよくわからない.)
横軸: 鉱工業生産トレンド(前年同月比), 縦軸, 鉱工業在庫トレンド(前年同月比), 青がH17基準, 赤がH22基準.
横軸: 鉱工業出荷トレンド(前年同月比), 縦軸, 鉱工業在庫トレンド(前年同月比), 青がH17基準, 赤がH22基準.

以下は業況判断と物価と失業をまとめておく.
県内企業業況判断(13年Q4):
沖縄県内企業の景況感. 点線は原系列, 実線は季節調整値. 黒線: 沖縄公庫のD.I., 青線: 内閣府沖縄総合事務局のB.S.I., 紫線: 日銀那覇支店のD.I., オレンジ線: おきぎん経済研究所.  出典: 沖縄振興開発金融公庫「県内企業景況調査」, 内閣府「法人企業景気予測調査」, 日本銀行「県内企業短期経済観測調査結果(短観)」, おきぎん経済研究所「おきぎん企業動向調査」.
  • おきぎん経済研究所のデータ(オレンジ色)も加えてみた. 相対的にポジティブな動きをしている.
  • 全体的には,ブームも一服,という印象も.増税後にどこまで折れるかな.

消費者物価指数(12月分):
那覇市のCPI(灰色), コアCPI(赤), コアコアCPI(青)の前年同期比のトレンド(単位: %). 薄い色が原数値. 出典: 沖縄県 「消費者物価指数」
沖縄県のCPI(灰色), コアCPI(赤), コアコアCPI(青)の前年同期比のトレンド(単位: %). 薄い色が原数値. 出典: 沖縄県 「消費者物価指数」
  • 生鮮食品・エネルギーの上昇が目立つが,少し前の日経にもあったように卵の値段も上がってきている模様.交通費もじわり上昇中.
完全失業率(12月分):
沖縄県の完全失業率, 男性 (単位: %). 青がトレンド, 灰色太線が季調値, 薄い灰色が原数値. 出典: 沖縄県「労働力調査」
沖縄県の完全失業率, 女性 (単位: %). 青がトレンド, 灰色太線が季調値, 薄い灰色が原数値. 出典: 沖縄県「労働力調査」
  • パートは増え名目賃金はこれといって顕著に上がる兆しが見えない中,失業率自体は引き続き低下中.
とりあえずこのへんで.

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